蔵という言葉からイメージするのは、その地に暮らす人々や、その土地の長きに渡り見守ってきた歴史そのものです。時代の生き証人とも言えるその様な蔵の中には、街の歴史や先祖代々の熱い想いなど、蔵の持ち主ですら気づいていない日本の遺産とも言えるでしょう。日本の古い蔵には、まだまだたくさんのお宝が眠っているのです。
しかし現実に蔵のある生活をしてきた多くの人々は、保管庫としてつい放置したままの状態にしています。
そのため、いつごろどの様な物が収納されていたかはほとんど把握しておらづ、何十年も過ぎてしまうことも決して珍しくないのです。
また、価値のあるものが存在するとは、そこに住む人にとっては想像もつかないので、なおさら放置された状態が続くのでしょう。
しかし、これが追徴課税の対象になってしまうケースが多いと見られます。
蔵の中にあるものが、ガラクタなのか貴重な骨董品なのか、普通の感覚であれば判断できないものです。蔵があるような家であるならば、所有権の有る人が生前中に相続人となる配偶者や子供たちに迷惑をかけない意味でも、積極的にに相続財産について、目録の作成は進めておく事が望まれます。
さて、所有権の有る人さえも価値の有るものかそうでは無いのかの判断が付かない場合も有ります、例えば、中国美術品などは、2007年に中国文物の海外持ち出し基準により、買取価格が高騰しているケースも多々あります。30年以上前に日本に入ってきた中国美術品は、従来よりも数倍の高額買取が有ると言われているのです。
中国美術は知識が乏しい買取業者に依頼してしまうと、大きな損をしてしまう可能性があります。
生前整理などで中国美術が見つかった場合は、高額で買取をしてもらうためにインターネット等で充分な下調べをして信頼できる業者を選択するべきです。
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その他で気負付けなければならない事は、一見ガラクタに見えても実はお宝っだたりするケースが有ります。その代表的な例は『香木』です。木くずかと思って捨ててしまう前にまずその匂いをかいで見て下さい。もしいい香りがしたならばそれは香木の可能性が有ります。
香木にはさまざまな種類があり、「伽羅」(きゃら)と呼ばれる香木は希少価値が大変高く、特に品質の良いものになると、グラムあたりの価格が金よりも高値になるのです。「沈香」(じんこう)と呼ばれる香木は、マレーシアやカンボジア、インド、インドネシアなどのアジア各国に生息しますが、伽羅はこれらの国に無くベトナムの限られた地域にしか存在しない貴重なものとして取引されているのです。
伽羅(キャラ)はベトナムでは風のなる木と呼ばれ、自然現象によってできた傷が、倒木しないよう防衛策で樹脂を出します。
たいていは数十年で倒木してしまうのですが、まれに倒木せずに樹脂を数百年出し続けたのち倒木し、土の中に埋まって更に数百年という時を経て香木となります。しかし香木が出来上がる仕組みは完全に科学的に解明されているわけでないのです。
香木の使い道としまして基本的に香りを楽しむ事が多いですが、中国では数珠や彫刻にも使用したり致します。ここ数年では、中国人が香木を大量に日本に買いに来ている事もあり価格が高騰しています。
埼玉県のとある旧家で、蔵の中から掛軸など総額約2億円相当が発見されました。高価値のお宝が、自宅で発見されたら、税金の申告が問題になってきます。お宝が被相続人の所有していた物であれば、当然のごとく相続財産として課税の対象となります。相続後から発見されたお宝については、相続時に相続した財産に合算し、相続税額をあらたに算出し、修正申告を提出する事になります。問題なのはどの段階から課税されるのかという疑問が出てきます。
被相続人が死亡して相続が発生した段階まで遡って課税関係を求めることになるのか、又はお宝が発見された時点から課税義務が発生するのかが焦点となります。相続税の申告税額について「無申告」「過少申告」などとして取扱われるのかという事も大事になってきます。
相続発生まで逆算して課税をする場合は、無申告加算税などが課税される可能性も出てくるのです。相続時に遡って課税する可能性は本人が自主的に申告したのか、それとも税務署の指摘により申告したのか、などのケースにもよりますが、多くの場合はさかのぼって課税されている様です。また、本人が自主的に申告したのか、それとも税務署の指摘により申告したのか、なども考慮されると思います。
尚、被相続人が死亡して何十年も経ってからお宝が出てきたようなケースでは、税務上、時効が適用されます。原則として法定納期限から5年間経過した場合、納税義務は消滅しますので、レンタルボックス等に移動して税金を逃れようとする人も居るようですが、それっだったら、お宝らしきものが出てきても知らぬふりをして時効を待つというのも税金対策の手段の一つと言えるでしょう。
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