オゾン脱臭機というものを聞いたことがあるでしょうか。これは強力脱臭器の1つであり、様々なメーカーから販売されています。最近は家庭でペットを飼う人も増えましたので、ペットの匂いが気になるという人も珍しくありません。あるいはタバコやトイレの匂い、そして冷蔵庫の匂い解消にも脱臭器が役立ちます。そしてそのような中で脱臭機というものが近年話題を呼んでいるのです。
◆脱臭器は匂いの性質や場所に合わせて選ぼう
脱臭器を選ぶときには、どのような匂いに対応したものなのか、そしてどこで使うのか、ということを考えていかなければいけません。例えば、脱臭器には吸引タイプと放出タイプの2種類がありますが、ピンポイントで使いたいのであれば吸引タイプがお勧めです。例えばペットの匂いが気になる、キッチンのゴミ箱周辺の匂いが嫌だ、など、ピンポイントで脱臭したいと思うならば吸引タイプがお勧めです。匂いの分子が空中をさまよっていると思われる時、このような匂いを吸引することが可能です。
それに対し、広い空間で使いたいと思うのであれば放出タイプの脱臭器がお勧めです。脱臭器にはイオンやオゾン、フィトンチッド等の消臭粒子を放出する機能があり、これが空間単位で匂いを吸い取ってくれるのです。そのため、例えばホテルや旅館など、広い場所で使われている脱臭器はこの放出タイプの脱臭器であるということになります。
ただし、すでに壁や天井に匂いが染み込んでいる場合、消臭粒子はオゾンがオススメです。イオンやフィトンチッドではなかなかそのような匂いを取り除くことができないため、できればオゾン脱臭器が良いでしょう。
これらの消臭粒子は匂いの分子とうまく接触することにより、匂いを除去することが可能です。必要に応じてサーキュレーターや扇風機を使い、室内の空気を循環させましょう。外の空気を取り入れ、また中の空気を外に出すことにより、匂いを薄めることが可能になります。
◆臭いの元から脱臭できるオゾン
脱臭器には様々な脱臭方法が採用されています。例えば活性炭等はよく知られていますね。最近では、この活性炭を使ったフラワーアレンジメントなども作られるようになり、浄化フラワーなどとしても人気を呼んでいます。活性炭をあしらったフラワーアレンジメントは空気をきれいにしてくれるという効果があるため、病院などでも愛されているのです。例えば活性炭であればペットの匂いだけではなく、冷蔵庫の匂いにも効果的ですし、下駄箱の靴の匂いにも効果を発揮してくれます。
その一方で、最近はオゾン脱臭機の人気を集めています。オゾンは活性炭と同様で万能だと言われており、どのような匂いにも基本的に効果を表してくれます。また、酸素を原料として脱臭してくれますので、電気代以外には何のランニングコストもかからないということで人気を呼んでいます。確かに、どれだけ脱臭機としての効果が高かったとしても、お金がかかってしまえば意味がありません。しかし、電気代以外は何の問題もないということであれば、利用してみようと思う人も多いのではないでしょうか。
オゾン脱臭機は酸化分解させることによって匂いを取り除きます。ペット、タバコ、体臭、カーペットに染み付いた臭いなど、臭いの元から分解し脱臭するのです。
しかし、酸化しにくい窒素化合物、香水や排気ガスなど、人工香料や化学薬品に対してはあまり効果がないと考えられています。
日本産業衛生学会は「許容濃度0.1ppm、1日8時間、週40時間程度」の使用であればオゾンであっても人体に害はないと規定しており、安全基準さえ守っていれば何の心配もありません。家庭で使われているオゾン脱臭機の場合、オゾン濃度の上限は0.55ppmだと思言われていますので、一般的に販売されている商品であれば何の心配もないと言えるのです。
◆脱臭器はどのような場所で使われているのか
とは言え、脱臭機は一体どこで使われているのかわからないと感じる人もいるのではないでしょうか。空気清浄機とは何が違うのか、どのような場所でこのような脱臭機が活躍しているのか気になりますよね。
例えば、病院では脱臭機が使われています。病院は清潔でなければならない場所であり、その一方で薬品の匂いなども飛び散っていますし、例えば外科などであれば怪我をした人の血液などの匂いも空気中に散っていきます。それ自体は問題ありませんが、やはり清潔な感じがしないですよね。病院に行った時、薬品の匂いや血液の匂いがしたら、その病院には行きたくないと思う人も多いのではないでしょうか。病院は清潔な場所でなければなりませんので、脱臭機が使われています。
同様に介護施設でも脱臭機が使われています。介護施設も清潔な場所であることが期待されていますし、ここも様々な匂いがする場所です。同様に保育園や幼稚園で脱臭機が使われていることもあります。子供たちや老人が過ごしやすいように、広い空間で使える脱臭機を用いて清潔な空気を保っているのです。
ホテルでも脱臭機が使われています。ホテルも清潔な空間にしておかなければいけません。広々としたロビーに様々な匂いが漂っていたら、それだけで悪い印象を持ってしまう人も多いのではないでしょうか。ホテルに到着した人がリラックスできるように、脱臭機を設置しているところがほとんどです。旅館なども同様です。
さらにペットショップなど、匂いがすると思われる場所でも脱臭機が使われています。最近はペットの生態が売られているお店であってもにおいがせず、清潔な空間が広がっています。やはりペットのフンなど排泄物の匂いがしているようではお客様を増やすことができません。
◆メンテナンスについて
その一方で家庭でも使われている脱臭機ですが、メンテナンスに苦労するという人もいるのではないでしょうか。家庭用の脱臭機であれば、説明書などを読んで自分たちでメンテナンスを行うことが可能です。運転を停止して電源プラグを抜き、フィルターや集塵ユニットをきれいにすることによりメンテナンスが可能です。会社によっては動画でメンテナンス方法を紹介していることもありますので、わからない場合はぜひ動画を活用しましょう。
また、メンテナンスの業者に預ける方法もあります。例えばホテルなどで使われている脱臭機はそれなりに大きなものになりますし、個人でメンテナンスをするのはなかなか大変です。そのため、企業等と契約し、何ヶ月に1回メンテナンスを行う、などと決めている場合もあります。きちんと作動しない場合リスクを生じることもありますので、メンテナンスは必ず行いましょう。また、自分でメンテナンスをするか業者にメンテナンスをしてもらうか、そのメリットやデメリットをしっかりと比較して判断する必要があります。
◆空気清浄機とは何が違うのか
脱臭機といっても、空気清浄機と何が違うのかわからないと感じる人もいるのではないでしょうか。家庭では空気清浄機が用いられていることの方が多いですよね。
しかし、脱臭が目的ならば空気清浄機を選んではいけません。空気清浄機というのはあくまでも花粉やほこり、ダニなどを吸い取り、空気がきれいな環境を作り出すことを目的としています。それに対して脱臭機というのは匂いの分子を特殊なフィルターや装置で分解し、除去して匂いを消すということを目的としているのです。そのため空気清浄機と脱臭機は目的が異なります。脱臭機は匂いが強い場所で利用することができ、特に密閉された空間で脱臭機を使うとかなりの効果が期待できます。ペットショップや中古車販売業者など、匂いが蔓延しているけれどそのままではお客さんが来ないかもしれない、などというビジネスを行っている場合は脱臭機を導入していることが多いです。つまり、匂いを取りたいと思うならば脱臭機、ちりやほこり、花粉を取りたいと思うならば空気清浄機を選ばなければいけません。
ちなみに、脱臭工法には消臭スプレーを使うという方法もあります。消臭スプレーは手作りすることもできますので、コストがかからないと思う人もいるかもしれません。しかし、消臭スプレーはその都度スプレーしなければいけないというデメリットが指摘されています。どうしても所帯染みてしまう、デザインがかっこよくない、ホテルなどに置いておくとスマートではないというデメリットがあるのです。そのため、スマートに脱臭するためにもビジネスの場では脱臭器が多く利用されています。それぞれのメリットやデメリットを比較し、自分に合ったものを使いましょう。
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