仕事が忙しくて食事を用意する余裕がない、調理が不得意でレパートリーが少ない、買い物が面倒だ、そもそも家に冷蔵庫がないなど、様々な理由で食事を外食や出来合いの品で済ませている方がいることでしょう。
ただ、その食事は栄養バランスやカロリー、糖質や塩分の量などをいつも考慮できていますか。
好きなものに偏っていることはないでしょうか。例えば安くて手軽なものに丼物や麺類がありますが、こうした炭水化物がメインで味付けが濃い食事ばかりだと、ビタミンやミネラルなどが不足する一方で、糖質と塩分の摂取量が過剰になりがちです。
偏った食事は肥満に糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクを増やし、がんや動脈硬化といった具体的な、時には致命的な健康被害をもたらします。
健康的なからだのためには、食事についてしっかりと考えなければなりません。すでに糖質制限や塩分制限について医師から宣告されていれば、なおさらのことです。
ただ、そうは言っても食事のたびにこれは何カロリーだとか、野菜を何グラム以上、糖質は、塩は何グラムまでなどと一々考えることはあまり現実的なことではないでしょう。
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むしろ食事の楽しみが失われ、気疲れしてしまいかねません。それに糖質制限、塩分制限などとは言うものの、糖質は体のエネルギー源として、塩分は細胞レベルでのからだの恒常性維持のために必要な栄養素でもあるので、素人判断で過剰にカットしてしまうと逆にからだに悪影響です。
また、砂糖や塩は調味料として料理の味わいに大きく影響するものですから、カットすれば美味しさが損なわれてしまいます。自分で料理をするという人も、この点は悩みどころでしょう。
そんな人にお勧めの宅食
そこで有効に活用したいのが、宅食です。宅食とは食材や調理済みの食事の宅配サービスのことで、これを利用すれば買い物に行って重い荷物を持ち歩く必要がなく、調理済みの場合はもちろん、食材の場合もすでにカットされているなど、一から調理をしていく手間がかかりません。
宅配という点はネットスーパーと似通う所ですが、ネットスーパーでは一度の買い物で自分で献立を考えながら先の見通しを立てて注文していくことになるため、場合によっては必要以上の購入などの無駄が出ることがあります。
一方、宅食の場合には1週間とか平日5日間といった単位で、管理栄養士が監修した日替わりのメニューによる食材や食事を配達してくれるので、自分で献立を考えて悩む必要もなく、無駄なく購入ができて、しかもしっかりと栄養バランスの整った食事を取ることができ、非常に便利です。
宅配というシステム上、自分のライフスタイルに合わせやすいのも特徴です。帰宅時間などの都合に合わせて配達タイミングを指定でき、また冷凍か、冷蔵か、常温か、それとも食材そのものかと、業者ごとの提供の形式を検討して選択することで、冷凍の弁当を週の始めにまとめて受け取るとか、毎日受け取ってすぐ食べるとか、必要十分な食材を受け取って調理するとか、自分のニーズに合わせて食事を楽しめます。
その内容についても糖質や塩分の制限の他、人それぞれの持病に対応したメニューやコースを取り扱っている業者もあるので、うまく活用することで美味しい食事と健康とを自然に両立していくことができるでしょう。
何カロリーに抑えるために何グラムの糖質をカットなどの煩わしい計算を自分で行い、何グラムの塩分カットが必要だからと調味料の使用に神経質になることからは解放され、安心して料理や食事を楽しめる点は、精神的にも資するところが大きいはずです。
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宅食をもっと詳しく知る
宅食サービスを提供する各社は、いずれも素材の品質と安全性にこだわった上で豊富なメニューを取り揃えており、旬の食材を提供するなど様々な工夫を凝らしてあるので、毎日の弁当形式でも飽きが来にくく、また自分で調理をするにもさまざまなレシピを習得していけます。
こうしたメリットに対して気になるのは、まず価格でしょう。
相場としては概ね1食300円から800円の間で、それに業者によっては送料が加わります。送料無料という業者もあるので、食事だけでなく送料も含めたトータルで比較をするとよいでしょう。
また、業者によっては定期購入にすることで毎回注文するよりも何％か安くできるので、この点も視野に入れるとよいです。これが高いのか安いのかというのは個人の感じ方によりますが、単純な費用だけで言えば、食材を自弁して自炊する方が概して安くできるので、宅食で省ける時間と手間に対していくらまでなら許容できるかが検討のポイントとなります。
弁当形式であればそれが調理済みであり、自宅まで配達され、しかも専門家によって監修されているというメリットも勘案すれば、決して高すぎるということはないのではないでしょうか。
食材形式の場合も、買い物に行く手間がなく、必要なだけの食材を毎食消費するので、結果的に無駄な買い物が省けているという点は考慮すべきです。また、これは副次的な効果となりますが、毎食の食費が決まっているということにもなるので、少なくとも毎食を気分次第で外食で済ませるよりも先の見通しが立てやすく、家計の管理が楽になるという点も、メリットとなるでしょう。
価格の次に気になる点として、味と量があるのではないでしょうか。いくら安くても味と量を犠牲にしていれば食事としてはその意義を大きく損なっていますし、逆に少しくらい高くても美味しい料理を十分に食べられるならば納得してお金が出せます。
検討材料としては各社が示している写真があり、また業者によっては味や量を売りにしているところもあるので、まずはそこを見ていくとよいでしょう。
そして最近では比較サイトや口コミサイトで様々に意見が交わされているので、これも参考にできます。ただ味も量も個人の好みや感じ方によるものなので、そこで言われていることが本当に自分と合致するものかは断言できません。
情報を参考にしたら、気になった業者のお試しセットや1回だけなどの短期利用を活用して、自分で実際に味わってみましょう。セットの内容や何食分かといった点が各社それぞれに異なりますが、高くても5000円を超えることなく、サービスを試すことができます。食材宅配の業者の中には無料の資料請求でも試供品のプレゼントがあるので、うまく活用してみてください。
食事は毎日の生活に関わるものであり、長期の利用を前提に定期購入も視野に入れるのであればなおのこと、しっかり自分で納得をした上で決断をし、後悔の出ないようにしましょう。
宅食サービスを利用する注意点
最後に2点、宅食サービスを利用するにあたっての注意点は何でしょう。
まず、自分の利用目的をはっきりさせましょう。宅食サービスと一口に言っても、ここまでに見てきた通り、その提供形式であったりコースであったりと、各社それぞれが実に多種多様な形でサービスを用意しています。
自分自身のためであれば、自分のライフスタイル、健康状態、出せる予算などの条件を考慮し、あるいは離れた場所に住む祖父母などのためであれば、食べきれる量を考慮する他、見守りサービスの有無も業者を選ぶポイントとなるでしょう。
業者によっては週3日、平日5日間、週7日全てといった具合に注文できる単位が異なるので、この点も見逃さないように注意してください。そうして、自分の目的と状況に十全にかなった業者を選ぶようにしましょう。
次に、配達エリアについてです。全国展開している業者もあれば、配達可能エリアが限定される業者もあります。
特に自社で独自に配達している弁当形式の場合にはその制約が厳しくなりやすいので、事前に公式ホームページなどで確認することです。また住んでいる地域によっては送料が高くなることもあるので、この点も合わせて考慮に入れ、検討するようにしましょう。
価格や味も重要な点ではありますが、まず自分の元に確実に届き、かつ自分の必要な時に受け取れなければ意味がありません。
最近では、事前に取り決めておくことで不在時の留め置きが可能な業者もあります。こうした点をよく検討して宅食サービスを上手に活用し、その便利さを享受して充実した健康的な食生活を送っていきましょう。
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